教授挨拶 医学生、医師のみなさんへ

過去のご挨拶

 名古屋大学大学院呼吸器内科のホームページへアクセスしていただき感謝申し上げます。このホームページは、私たちの研究・教育・診療に関心をお持ちで、呼吸器内科医を目指す研修医師や学生、これから研究を始めたいと考えておられる医療関係者の皆様に情報が提供できるように作成されております。患者さんにおける診療内容や診療体制のご案内は名古屋大学医学部附属病院のホームページに掲載されておりますのでそちらをご参照ください。

 名古屋大学呼吸器内科学教室は、名古屋大学の大学院重点化に伴い、旧ナンバー内科を母体として3内科(第一内科から第三内科)が病態内科学講座として一元化されると同時に、臓器別診療体制に対応する6臓器分野が病態内科学講座のもとに置かれ、その1分野として名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座機能調節内科学分野(附属病院診療科 呼吸器内科)が設置されました。2002年4月(〜2007年3月)に下方薫先生が初代教授として着任されました。2004年からの独立行政法人化も相俟って、分かりやすい専門分野名への変更が検討された結果、2006年1月より病態内科学講座6分野における専門分野名の変更が実施され、当教室は機能調節内科学分野から、呼吸器内科学分野と変更され附属病院診療科名と整合性をとることになりました。正式名称は少し長いのですが、名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座呼吸器内科学分野となります。2007年5月1日より下方薫前教授の後任として長谷川が呼吸器内科学教室を担当しております。

 呼吸器内科の対象とする疾患は、肺癌を中心とする胸部悪性腫瘍、喘息や慢性閉塞生肺疾患 (COPD)などの閉塞性肺疾患、肺炎・結核に代表される呼吸器感染症、間質性肺炎などのびまん性肺疾患と幅広い分野にまたがっており、これらの分野についてバランスよく研究・教育・診療ができる体制をめざした教室作りをすすめております。
 教育面では、2005年度より「呼吸器内科専門医教育セミナー」がスタートいたしました。呼吸器内科専門医を目指す医師(とくに初期臨床研修終了後1−3年目の医師)のレベルアップと交流を通じて、「安全で質の高い呼吸器病診療を提供できる人間性豊かな呼吸器内科専門医を養成する」という目的を掲げております。これまでに、「呼吸器内科領域別専門医プログラム立案」を主題としたワークショップを主催し、6分野(肺癌・腫瘍領域、喘息・アレルギー領域、COPD・呼吸リハビリ領域、びまん性肺疾患領域、呼吸器感染症領域、呼吸・循環管理領域)のプログラムが作成され、このプログラムに従って年2回1泊2日のセミナーが実施されています。
 研究面では、肺癌治療における分子標的の探索、遺伝情報を用いた個別化治療の臨床応用、喘息・アレルギーの病態解明、とくに気道リモデリングやβアドレナリン受容体の耐性化機序や気道炎症の制御という視点で生理学的・分子生物学的解析をすすめています。臨床研究とそれを支える基礎研究とがバランスよく機能し、世界に情報発信できるトランスレーショナル・リサーチを目指しています。

 教室としてスタートして5年と日は浅いのですが、呼吸器内科領域における研究・教育・診療の各方面で10年、20年先をみつめた新しい医学・医療の発展に寄与できる教室をめざし教室員全員で取り組んでゆきます。

(2007年7月記)

名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座
呼吸器内科学分野 教授 長谷川好規

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