名大呼吸器内科のキャリアパス 医学生、医師の皆さんへ

女性医師のみなさんへ

 H17年卒 岡田です。入局のメリットはいくつかあると思うのですが、呼吸器内科は他科から漏れ聞いた情報を総合しても、かなり女性に優しい医局ではないかと思っています。
女性医師が働き続ける上でどうしても問題となってくるのは妊娠・出産の問題であり、そこを避けては通れない気がします。
 長谷川教授初め、教官の先生方、医局員の先生もご理解の深い方が非常に多い印象です。特に長谷川教授は、女性医師がそれぞれのキャリアの中で妊娠・出産、子育てを経験され、時間的に制限が出てしまう分を医局全体でカバーしながら、しかもその人のキャリアアップにもつながるような視点での赴任や仕事を考慮していただけます。さらには、また忙しい子育てから少し解放されたころにその人の希望に応じて再度仕事量を増やすことも可能とうかがいました。
実際に諸先輩方を見ていると、そういう形で妊娠出産されたあとも、無理の無い形で仕事をつづけられている方も多く(←多いかどうかは?)見えます。
 非入局のまま、自分の力だけで自分のライフスタイルに合わせて病院を変わっていくことは不可能ではないかもしれません。妊娠出産にともなう休みは当然の権利ではあるのですが、仕事を残される側にも気持ちよく引き受けていただくため、こちら側にも配慮は必要であると思います。その点呼吸器内科医局では個人の妊娠出産という問題を医局全体でカバーしていただいている感じがしっかりあり、一般病院よりも多い人数が大学にいることからも、すごく恵まれた環境ではないかと思います。
入局前のかなりの先生方は、おそらく忙しい急性期病院で常勤として働いている方がほとんどだと思います。ある程度の年次になってくると、それなりの仕事をそれなりに『こなす』ことはできるようになってきます。
 大学に帰ってくることで、研究という側面(これも臨床研究から本当に基礎の部分までかなり多岐にわたる)に触れられ、自分も新しいエビデンスを発信するお手伝いができる、というのは大きいですが、それだけではなくいろんな病院から戻ってこられた同じような年次の先生方と話している中で病院の多様性も見えてきます。さらには代務では主に『非常勤』という働き方を体験するのですが、普段呼吸器内科がほとんどおらず、自分の病院一つで解決できないものを如何に適切に紹介するか、というトレーニングにもつながります。それは女性でなくても一緒かもしれませんが、大学院卒業後の働き方を考えたときにどうしても時間的制約がつきやすい女性医師にこそ求められる技術ではないかと思います。
大学帰局希望の無い先生方でも、忙しい急性期病院での妊娠出産も、入局していなければ自分の仕事量を残された数人の先生方にカバーしてもらうことになるのがほとんどの現状のように思います。入局していれば、産休予定のわかっているものに対しては外来補助などでの援助ができる場合もあるかと思います。人生の『休み』を上手にとりながら色々な働き方に触れる機会を得られるので、女性にこそ入局をお勧めしたいと思います。

ページトップへ